骨髄が細菌で犯される 〜 「骨髄炎(こつずいえん)」
時には命を落とすことがある骨髄炎。術後数年で再発する例もあり、
長期間にわたる経過観察が必要な病気です。
骨髄が細菌に犯されて起こる「骨髄炎」
骨髄炎とは、骨の中心部にある骨髄に化膿菌などの細菌(多くは黄色ブドウ球菌)が感染し、化膿性の炎症を起こす病気です。
骨髄炎への感染のしかたには、次の3つのケースが考えられます。
1、 骨折し、皮膚が破れた場合など、外から直接細菌に侵される
2、 皮膚や関節の化膿炎が広がって骨髄が細菌に侵される
3、 血液によって細菌が運ばれてきて骨髄に入る
「1」の場合は外傷のあと熱が出て痛み、傷口から膿が出てくるようになり、骨髄炎となります。
「2」の場合は、初め皮膚や関節の化膿炎による熱と痛みが、いつの間にか骨にまで広がり、骨髄炎となります。
「3」の場合は今まで何事もなかった健康な人が、急に寒気がして発熱し、骨がズキンズキンと痛んできます。特に小児に起こりやすいので、診断が遅れることがあります。
骨髄炎が慢性化すると何十年も苦しむ
骨髄炎がよく起こる部位は大腿骨(太もも)、頚骨(すね)、上腕骨です。
細菌に感染すると、2〜3日のうちに患部がはれて熱くなり、赤みを帯びます。熱も高くなり、痛みも強くなります。この頃を「急性化膿性骨髄炎」といいます。
その後3〜20日くらいたつと、赤くなった皮膚が軟らかくなって膿が流れ出ます。熱は下がり、痛みも軽くなりますが、膿はなかなか止まりません。この時期を、「慢性化膿性骨髄炎」 といいます。
慢性になってから膿が止まり、膿の流れ口が閉じることもありますが、また何かの機会にはれて痛んで破れたりします。この状態が何十年も続くことがあります。
骨髄炎の早期治療を怠ると骨の変形や発育障害も
骨髄炎が原因で、時には命を落とすことがあります。また、骨の変形や骨折、発育障害を起こすこともあります。そのため、骨髄炎は早期の効果的な治療が必要 です。
骨髄炎の治療には、主に抗生物質を使用します。また、患部を切開して、膿を取り除く手術を行うこともあります。
近年、MRSA(多剤耐性黄色ブドウ球菌)などによる骨髄炎が増えており、抗生物質が効きにくいので治療効果が現れにくくなっています。
骨髄炎を食生活で改善
免疫力を高めてウイルスに対して対応する、天然の食品からできた栄養食品でサポートすることが理想的です。
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